プル型戦略 (Pull Strategy)

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プル型とは、文字通り「引っ張る」方式。つまり、商品を売るために「消費者の需要」に引っ張られてサプライチェーンが動き出す仕組みです。
現在の市場は、過去のように「作れば売れる」という時代ではありません。消費者の好みは多様化し、しかも急に変わることもしばしばあります。そのため、企業は「何がどれだけ売れるのか」をあらかじめ正確に予測することが難しくなってきています。このような状況に対応するために重要になるのが「プル型戦略」です。

プル型戦略の最大の利点は、無駄な在庫を持たずにすむことです。作ったけれど売れなかった、というリスクが大幅に減るからです。
つまり、製造においては受注生産型=プル型であるということです。
一方で、「スピード」と「情報の正確さ」が求められます。売れたという情報をリアルタイムでサプライチェーン全体に伝え、すぐに次のアクションに移れる体制が必要です。

プッシュ型との比較においては、大量生産のコストメリットがでにくい、受注生産なので納品リードタイムが長くなる、といったデメリットがあります。
しかしながら、売れる分だけを供給して在庫リスクを減らせるプル型戦略は、消費者のニーズに応じた柔軟な商品供給を目指す、いまの時代に最も合ったサプライチェーンの在り方とも言えます。

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