オーダー充足率(Order Fulfillment Rate)とは、顧客からの注文に対して、どれだけ正確に、そしてタイムリーに商品を届けられたかを示す指標です。
オーダー充足率は、総注文数に対する、納期通りに完全出荷された注文数で計算されます。

ここでの「完全出荷」とは、「注文された商品が、正しい数量、正しい品目で、約束した納期までに届けられること」を意味します。
オーダー充足率とは、簡単に言うと「お客さんの注文に、どれだけきちんと応えられたか」を示す割合です。たとえば、100件の注文のうち、90件が正しい商品・数量で、約束通りの日時に届いた場合、その充足率は90%になります。
オーダー充足率は、欠品や遅延があれば、売上の機会損失につながっていることを意味します。そして、「顧客満足度の直接的な指標」であり、リピート率の向上やブランド信頼性に直結します。
オーダー充足率は基本的に100%を目指さなければならない指標です。
ただ、そのためには在庫を持つ必要がありますが、最近のSCMでは在庫を減らして、なるべく正確な情報とタイミングで供給を行う「情報中心のバッファ」へと移行する動きが強まっています。
このような体制を作るには、商品がどこにあるのか、どこで遅れているのかをリアルタイムで把握できるしくみも必要です。そうでないと、オーダー充足率が下がってしまい、利益が出せないという結果になってしまいます。在庫削減を目指す流れの中で、在庫を持たずにどれだけ顧客要求に応えられるかが試されています。
オーダー充足率とほぼ同義で使われる言葉として、「OTIF(On Time In Full)=納期通り&完全納品された割合」や、「パーフェクトオーダー率:正しい商品、正しい数量、正しい納期、正しい請求処理がすべて満たされた割合」という用語もあります。
