ロジスティクス・オプティマイゼーション(Logistics Optimisation)とは、直訳のとおり物流の最適化です。ここでは、単に「モノの運び方・コスト」を最適化することに留まらず、顧客満足度を高めるという販売戦略面での最適化を含みます。
現在のマーケットでは、「欲しいときに、欲しいものが手に入る」ということ自体が大きな価値になります。つまり、販売戦略がどんなに優れていても、その商品がタイムリーに届けられなければ、価値が半減してしまうのです。
例えば、セール期間中に商品が届かないのであれば、顧客満足の低下、リピート喪失につながってしまいます。
SCMでは、調達・生産・流通・販売を一つの流れとして管理します。この流れを“売上”というゴールに向けて最適化するには、物流がボトルネックにならないことが絶対条件です。物流が遅れれば、欠品が起きる(→販売機会ロス)、在庫過多になる(→コスト増)、配送が不正確(→顧客満足度の低下)ということで負の連鎖が始まってしまいます。
販売戦略と一体となったロジスティクス最適化は、単に効率化ではなく「マーケットを取りに行く力」になります。これには以下のような考え方が必要です。
可視化(Visibility):在庫や輸送状況をリアルタイムで見える化
予測連動(Forecast-Driven):需要予測と配送の連動
多拠点最適化(Omni-Channel対応):ネット通販と実店舗の連携
柔軟性(Agility):配送ルートや在庫配置の即時調整
ロジスティクス・オプティマイゼーションは、販売戦略の成功を左右する「要石」です。
