アフターセールスサービス(After-Sales Service)とは、製品が販売された後の顧客対応・サービス全般を指します。サプライチェーン・マネジメント(SCM)の基本的な流れは「企画・開発 → 調達 → 生産 → 流通 → 販売・サービス」となっており、販売した後もサプライチェーンの責任が続くという考え方が、現代のSCMでは重要視されています。
このアフターセールスサービスには、修理対応、部品供給、コールセンターでのサポート、リコール対応、定期的な保守・メンテナンス、IoTを活用したスマート診断などが含まれます。つまり、製品を売った後にも顧客との接点を継続して持つことができる重要な機会となるのです。
こうしたサービスを的確に行うことは、顧客満足度の向上につながるだけでなく、リピーターの獲得や口コミによる新規顧客の創出にも貢献します。ただのトラブル対応やクレーム処理といった消極的な位置づけではなく、顧客との長期的な関係を築く戦略的機能としてとらえることが重要です。また、サービスを通じて顧客から得られるフィードバックは、自社の製品やサービスにおける改善点に気づく大きなチャンスでもあります。
さらに、アフターセールスサービスは、「リバースロジスティクス(逆物流)」とも深く関係しています。リバースロジスティクスとは、顧客から回収した製品を再利用・再資源化することで循環型の物流を構築する仕組みを指します。これにより、部品や材料の再活用によるコスト削減が可能になるだけでなく、企業としての環境・社会的責任を果たす姿勢を示すことで、ブランドイメージの向上にもつながるのです。
