デマンドチェーン (Demand Chain)

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デマンドチェーンとは、サプライチェーンに対応するような言葉で、「需要(Demand)」から始まる供給の連鎖という意味になります。
デマンドチェーンは「顧客が何を欲しがっているか」が重要で、そのために逆算的に商品やサービスの流れを設計します。

例えば、デルのカスタムPCは、顧客の注文を受けてから、必要な部品を集めて組み立てる「CTO(Configure to Order)」方式で有名です。これにより、顧客ごとにカスタマイズされたパソコンを、無駄な在庫を持たずに供給することができます。
また、セブン-イレブンの弁当・おにぎりなどもデマンドチェーンモデルということができます。「天候」や「イベント」「近隣施設の変化」などを需要予測に反映させ、毎日製造計画に即反映させて、品切れを起こさないように1日複数回、入客のピーク前に配送を行っています
このようなデマンドチェーンを組むことで、顧客のニーズにしっかりと応えるビジネスを構築しているのです。

デマンドチェーンは顧客重視という点で、受注生産型=「Pull」型の仕組みであると言えます。

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上表のPush型とPull型(デマンドチェーン型)の対比をみてみると
・需要に応じた生産で、消費者がカスタマイズできる余地が大きい
・そのため製品在庫が少なく、在庫リスクが小さい
・消費者からの情報や発注がトリガーである
・大量生産、配送ができないため、製造・転送コストは重くなりがち
・製品在庫がないので、受注から納品までのリードタイムが長くなりがち

ということで、メリット・デメリットがあるということがわかります。
Push型とPull型は、対照的な戦略であり、それぞれ良いところも悪いところもありますので、どちらを選択するかは経営戦略次第です。

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