レジリエンス

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レジリエンスとは、復元力のことで、何かあった時に元の状態に戻る力を指します。「回復力」「しなやかさ」「したたかさ」といった意味合いも持ちます。SCM(サプライチェーンマネジメント)においては、レジリエンスとは災害やトラブル発生時に、迅速に通常営業へ回復するために必要な力です。

レジリエンスを高めるために重要なのは、人的な余力や在庫のバッファを確保することです。通常時はコスト増や生産性低下の要因になり得ますが、非常時には逆に強みとして機能することがあります。リスク管理の観点からは、「トラブルが起こらなければ無駄になる可能性がある準備」について、どの程度行うかの判断が重要です。例えば、リーン生産方式のように在庫を最小限にすると、一度在庫が枯渇した場合、製造再開までに時間がかかるリスクがあります。もちろん、これはコスト削減を重視する経営戦略ともいえますが、不測の事態でも欠品を避けるために一定の在庫を確保する戦略もあります。

在庫管理以外にも、緊急時に別のサプライヤーから調達できるよう準備する、または通常時から複数の仕入れ先を確保しておくといった方法でレジリエンスを向上できます。SCMのレジリエンスを強化することで、企業は不確実な環境下でも安定した事業運営を実現できるのです。

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